公立中高一貫校における入学者の選抜方法は私立とは大きく異なっています。
いわゆる国・算・社・理の学力試験は行わず、「適性検査」「作文」「面接」「報告書」などの組み合わせから総合的に判断することになっているのです。
「適性検査」といわれると、出題傾向がつかみにくく、受検生やその保護者もどのような準備をすればよいのかわからないということになりがちですが、全国中学入試センターでは2005年より公立中高一貫校の「適性検査」の対策テストを実施しており、この間に公立中高一貫校で実施された適性検査問題を分析し、その傾向を2つのポイントに絞って対策テストを作問しています。
1つ目のポイントは、「いかに覚えたか」ではなく、「いかにその場で考えられるか」ということです。必要な知識は小学校で学んだことで十分であり、その場で試行錯誤しながら考えられる生徒に来てほしいという考えが学校側にはあるようです。
2つ目のポイントは、「自分なりの提案や意見」を検査の場で表現できるかということです。
そのために必要となるのは以下の3つだと考えています。
与えられた情報から、条件や必要なことがらを整理します。 | |
立場や視点を変えて考えたり、具体化・抽象化して考えたりします。 | |
現象のデータの因果関係を類推したり、根拠や理由を言語化したりします。 | |
資料の関連や特徴を読み取ります。また、共通点や相違点、変化をとらえます。 | |
ルールに従って数を操作し、必要な数値を求めます。 | |
自分の経験や意見をもとに、新たな提案や創作を行います。 |
「適性検査」で求められる力は、ふだんの生活の中で読み書きや、資料を読み取って考えることです。高度な知識や技術を必要としていません。
受検生はその出題形式には慣れておかないと、検査本番で戸惑うことが予想されます。
各設問ごとに定めた「評価の視点」を基準に採点。また、全体の順位および志望校内順位(事前に1校を登録)を表示いたしますので、現在の自分の位置を知る目安となります。